お茶道具のご紹介(茶の湯道具)

茶の湯のお道具や煎茶の道具など、お茶に関する道具は沢山ございますが、その中でも代表的なもの中からその一部をご紹介いたします。

<茶器>

茶器とは、薄茶を入れる器で、一般的には塗り物が多くその形が植物のナツメの実に似ていることから「なつめ」とも呼ばれています。

 

<茶入れ>

濃茶を入れる入れ物を「茶入れ」といい、殆どが焼き物です。薄茶を入れる茶器と区別しています。

 

<茶杓(ちゃしゃく)>

象牙や木製のものもありますが、多くは竹製です。

 

<茶筅(ちゃせん)>

お茶をたてるのに使います。

用途によって穂の数が違います。穂数が少なければ穂が太く腰の強い茶筅になり、穂数が多ければきめ細かな茶筅になります。そこで一般に濃茶を練る場合には穂数の少ないものを、薄茶を点 てる時には穂数の多いものを用います。穂数が多いものほど製作に技術を要するため一般的に価格が高くなります。

茶筅の穂数「数歩」とは70本前後を差し、薄茶、濃茶にも使えます。

近年、比較的安価な中国製も出ています。

<茶碗>

直接お茶をいただく器です。

茶碗は主客ともに直接手に触れ口に触れるものですから、他の道具に比べより一層所有する人の愛情がこもるものです。

四季折々に合った絵柄や銘などに注意して茶碗を選びます。

抹茶碗の種類や形は、中国、朝鮮、国内産に大別され、またそれぞれの焼かれた窯や作者によって個性の有るものになっています。

 

 

茶碗を鑑賞する上でのポイント

茶碗はまず全体の姿を眺めます。色や肌合い、口造り、胴、高台と見て、薬のけしきや模様、判などを見ます。

口造り、見込み、高台には、作家や産地の特色がよくあらわれるので、鑑賞する上でのポイントとなります。

 

<建水(けんすい)>

点前のときに、湯や水を捨てる容器です。金属、陶器、木の曲げ物などがあります。

 

<水指(みずさし)>

釜に水を足したり、茶碗や茶筅をすすぐ水をたくわえておく器です。金属、曲げ物、陶器のものが一般的ですが、近年はガラス製などもあります。

 

<柄杓(ひしゃく)>

竹製で湯や水をすくう道具です。炉と風炉の違いがありますが、切り止め(柄の終端部)の真っ直ぐな両用もあります。

 

<蓋置(ふたおき)・柄杓置き>

釜の蓋をのせたり、柄杓を置いたりするのに使います。形や材質は様々です。

 

<釜>

お湯を沸かす釜です。

 

<風炉(ふうろ、ふろ)>

火を入れて釜をかけて置くもの。初夏から晩秋(5~10月)まで使われる。その他の季節は炉(ろ、囲炉裏の小さいもの)が使われるが、この炉がない場合は一年を通して使います。普通は唐銅(からかね)か鉄製です。(写真は代用品の風炉型電熱器です)